映画「カメラを止めるな!」の快進撃の理由を分析してみた(ネタバレなし)

制作費300万円のインディーズ作品にして、SNSなどを通じた口コミで話題となり、当初都内2館での上映からいまや全国の100を超える映画館で連日満員札止めの状況となっている映画「カメラを止めるな!」。

さっそく、福岡市内で唯一上映されているユナイテッド・シネマ キャナルシティ13に向かいました。

作品の内容をひとことでまとめると「ゾンビ映画の撮影現場に本物のゾンビが現れるというハプニングムービー」。奇想天外、神出鬼没、抱腹絶倒のホラー&コメディ映画なのですが、巧妙に仕掛けられた “秘密” がネタバレしないよう、この作品が快進撃を続ける3つの理由を分析してみたいと思います。

[1] とにかく話の筋がわかりやすい

練りに練られたシナリオによって、「あのシーンってどういう意味があったんだろう・・・?」というモヤモヤ感が一切残りません。老若男女問わず、誰にでも理解できる筋立てになっています。

そして、物語の「起・承・転・結」が極めて明快。

96分の上映時間のうち、冒頭の1/3が「起」、中盤の1/3が「承」、「転」となる事件をはさんで、終盤の1/3が「結」となっており、このシンプルな場面設定が、作品にテンポと鮮烈な印象を与えています。

[2] 思わず応援したくなる登場人物たち

ほとんどが映画初出演という俳優陣は個性派ぞろい。オーディションで選考されたあとに、それぞれのキャラクターに合わせて脚本がつくられたというだけあって、役柄にすっぽりとハマった等身大で自然体の演技に思わず親近感が沸いてきます。

スクリーンのなかの登場人物と、職場や家庭で過ごす自分の姿を、思わず重ね合わせてしまうようなシーンもあり、気がつけば、どっぷりと感情移入してしまっている私がいます。

[3] スクリーンからあふれだす情熱

とにかく全編を通して、この作品に賭ける、監督、スタッフ、役者さんたちのハンパない情熱が伝わってきます。まるで炎天下のグラウンドで必死にボールに食らいつく高校球児を見ているかのよう。

「この作品が全てなんだ!」「この次はないんだ!」という決死の思いが、アルプススタンドならぬ、劇場の客席に座っている観客の側に波動となって押し寄せてくるのです。

というわけで、この作品の魅力について独断と偏見で分析してみました。

なにはともあれ、映画館に足を運んでいただき、他のお客さんたちと一緒になって、恐怖に身震いし、腹の底から笑い、大いに胸を熱くしてください!

Produced by 福博ツナグ文藝社

※情報は2018.8.15時点のものです

福博ツナグ文藝社

福岡の飲食文化・芸術文化に関する情報発信を行う非営利団体。樋口一幸氏(Bar Higuchiオーナーバーテンダー)が代表を務め、毎年6月に開催される九州最大のウイスキーの祭典「ウイスキートーク福岡」の企画運営のほか、2017年には福岡市博物館にて期間限定イベント「黄金のミュージアムバー」、福岡市総合図書館映像ホール・シネラにて特別上映会「映画監督 中島良の世界」などをプロデュース。「ART FAIR ASIA FUKUOKA」や「ギャラリー梯子酒」などアートイベントの広報も手がけている。

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