騒音に配慮 東長寺「除夜の鐘」を深夜から午後6時に変更

 空海の創建とされる東長寺(福岡市博多区御供所町)が、「除夜の鐘」を今年から深夜でなく午後6時の開始に変更する。毎年3000人でにぎわう「年越しの名所」の一つだが、近隣の騒音被害や手伝ってくれる世話人たちの負担軽減に配慮し、前倒しに踏み切った。近年、騒音を理由に除夜の鐘を早めるケースが全国で起きているが、同寺は「博多の古(こ)刹(さつ)では初めてでは」としている。

 東長寺は806年、唐での修行から帰国した空海が建立したと伝えられ、福岡藩2代藩主黒田忠之らの墓所としても知られる。

除夜の鐘の前倒しについて「これも時代の流れ」と語る東長寺の藤田紫雲住職

 昨年までは大みそかの午後11時半から1時間、240人前後の参拝者に鐘を突かせていたが、今年は同6時から先着108人限定に変更。30分前の午後5時半から整理券を配る。

 同寺の除夜の鐘はここ数年、近隣のカウントダウンイベント帰りの若者が多く詰め掛け、元日の午前3時近くまで騒がしい状態が続いていた。周辺はマンションも多く、寺では「あまりに遅くまで騒々しいのは近所迷惑」と判断。未明まで会場整理に当たる寺の世話人らの疲労も無視できず、「イベント感覚で集まる若者より、厳かな気持ちで鐘を突きたいお年寄りが訪れやすい時間に」と夕方からの実施に改めたという。

 藤田紫雲住職は「節目の宗教行事なので古式通りやりたかった。心は痛むが、諸事情を考えれば、これも時代の流れ」と話した。

※情報は2018.12.28時点のものです

西日本新聞

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